【近畿の魅力発信Vol.152 奈良県生駒郡安堵町】

【近畿の魅力発信Vol.152 奈良県生駒郡安堵町】

~かかしアートでまちおこし?~

 

 

安堵町は、大和盆地中央部に位置する田園地帯が広がるまちです。面積4.31平方キロ(東京ドーム約100個分に相当)、大阪府泉北郡忠岡町、奈良県磯城郡三宅町に次いで全国で3番目に小さいまちとして知られています。

 

安堵町には、歴史民俗資料館があります。

敷地面積1581平方メートルからなる邸内は、表門・同茶室(弘化4年/西暦1847年造)・主屋・蔵・庭園からなっており、安堵町の歴史や伝統、民俗資料を展示・伝承する展示施設として、旧・今村邸を一般公開しているものです。

今村氏に関する資料や、町の伝統産業である灯芯ひきに関する民俗資料を常設展示により公開するとともに、テーマごとに期間を設けて特別展示をおこなっています。

 

「灯りと灯芯」をテーマとした展示や、町の伝統産業である「灯芯ひき」や藺草と灯芯との深い結びつきを後世に伝承していくため、熟練者の指導による灯芯ひき体験会なども開催しています。「灯芯」とは、古くから灯りの燃え芯として利用されており、現在でも和ろうそくの芯などに用いられています。

安堵町では江戸時代中期から灯芯ひきが行われ、藺草は栽培されなくなりましたが、技術は現在も継承されています。2015年、灯芯ひき技術は安堵町指定の無形民俗文化財となりましたが、伝統技術の継承という問題は避けて通れません。

人口減少に悩む安堵町としても、後継者不足はとても深刻な課題であります。

 

そこで、面白い取り組みをはじめたのがこちら。

案山子をつかったアートでのまちおこしです。

もともとは、この近くで製綿工場を営む男性が不要になった綿を再利用して趣味でつくり始めたものだそうです。町民有志でつくる「オブジェ案山子製作展示実行委員会」が、廃材や布切れを持ち寄って製作し、刈り入れが終わった田んぼに加えて、安堵中央公園や役場前に合計40体以上の案山子アートが並べられています。

特にミレーの名画「落穂拾い」を再現した案山子の出来が素晴らしくネットやニュースでも話題になりました。

こちらの田んぼでは、当面耕作せずにこのままで展示を続けられるそうです。ただ、屋外故、衣服などの傷みがあり、メンテナンスも大変とのことでした。

 

「落穂拾い」のほかにも聖徳太子やツル、戦前に安堵町を横切って法隆寺と天理を結んでいた「天理軽便鉄道」の駅舎で待つ人々を再現したものなどもあります。

みなさんも、ユニークな案山子アートを探しに、出掛けてみてはいかがでしょうか。

 

 

安堵町歴史民俗資料館

奈良県生駒郡安堵町大字東安堵1322

0743-57-5090

営業時間:9時~17時

休館日:火曜日、年末年始

入館料:大人 200円/大学・高校生100円/小・中学生50円