【近畿の魅力発信Vol.154 奈良県生駒郡三郷町】

【近畿の魅力発信Vol.154 奈良県生駒郡三郷町】

~百人一首にも詠われた龍田の川。風の神が宿る龍田大社~

 

 

三郷町は、奈良県の西部に位置し、竜田の紅葉で知られるまちです。町名の由来は立野、勢野、南畑の三ヶ村が合併し、三郷村(みさとむら)となったことによるそうです。

 

古代の大和国平群郡の地であり、風神を祭る龍田大社(延喜式名神大社)が鎮座します。

今日はその龍田大社にお詣りしてまいりました。

龍田大社は「風の神様」として古くから多くの方に親しまれており、天地宇宙の万物生成の中心となる「気」でお守護りくださる、幅広いお力のある神様です。歴史はとても古く、今から約2100年前、第10代崇神天皇の時代、国内が凶作や疫病の流行に喘ぐ中、天皇の御夢に現れた大神様のお告げ通りにお社を造営されると、作物は豊作に、疫病は退散したと伝えられています。

主祭神は、天と地の間即ち大気・生気・風力を司る神様で、「風の神様」と申します。ご神名の「御柱(みはしら)」とは「天地万物の中心の柱」とされ、別名の「志那(しな)」とは「息長(長寿)」を意味し、「気息の長く遠く吹き亘る」とされます。つまりは天地宇宙の万物生成の中心となる「気」をお守護りくださる、幅広いお力のある神様なのだそうです。

御本殿の横に、高橋虫麻呂の歌碑があります。

 

島山を い行き巡れる 川沿ひの 周辺の道ゆ

昨日こそ 我が越え来しか 一夜のみ 寝たりしからに

峰の上の 桜の花は 瀧の瀬ゆ 散り落ちて流る

君が見む その日までには 山おろしの 風な吹きそと

うち越えて 名に負へる社に 風祭りせな

古くから有名な龍田大社の風の神に、「満開の桜が散らしてしまう風を吹かせないようにお願いしよう」というような内容の歌です。奈良街道のひとつで、大阪と奈良をつなぐ「竜田越奈良街道」に鎮座するお社であるため、帰り道にお詣りしていこうというのは、自然な行動だったのかもしれません。

 

この歌碑の説明にもあるとおり、現在の龍田大社は、毎年7月の第1日曜日に行われる例祭「風鎮祭」が知られています。これは風の神様の神事であり、素手で持った手筒花火から5メートルもの火柱が上がる勇壮なものだそうです。

社務所には、立派な金屏風が。

風神様の化身かと思いきや、雅楽「蘭陵王」の図柄とのこと。「蘭陵王」は、中国の西斉の勇猛果敢な武将だったらしく、様々な脚色がなされているようですが、「類まれなる美男子で、その美しさに見とれてしまい、味方軍の士気が下がる。よって戦場では仮面をつけていた」らしいです。

 

 

龍田大社

奈良県生駒郡三郷町立野南1-29-1

0745-73-1138

電話および授与所受付時間:9時〜17時